- 昭和25年、金田一耕助は弁護士から、アメリカで死んだ座光寺玄蔵の遺産相続の代理人を依頼され、京都の法師村を訪れた。遺言状には、座光寺家とは縁もゆかりもない宮本俊作と、座光寺音禰に6億5千万円を譲渡すると書かれていた。ただし、相続するには、両名が結婚しなければならないという条件付だった。俊作の母・薫も、音禰の父・雷蔵もその条…
- 私立探偵・金田一耕助の恩人である久保銀蔵の姪・克子が結婚することになった。結婚相手は岡山県のとある本陣の長男・一柳賢蔵だ。結婚披露宴のため金田一と銀蔵は本陣までやって来たが、そこで本陣の実質上の当主は、先代の未亡人・糸子であることを知る。 披露宴も無事に済み、新郎新婦は離れ座敷に引き取った。夜も更けた四時十五分、思…
- 戦後まもなく、病院跡で一人の女が首を縊って死んだ。それ以来、人々はそこを“病院坂の首縊りの家”と呼ぶようになった。ある夜、本條写真館の長男・直吉(光石研)は、謎の美女・山内小雪(川上麻衣子)から、首縊りの家で結婚記念写真の撮影を頼まれる。屋敷を訪れた直吉は毛むくじゃらの大男・山内敏男(宇梶剛士)と、か細い色白の花嫁の不思議な…